ブローイング断熱工事

住む人と家に優しいブローイング工法

ブローイング施工の様子

ブローイング断熱工法は断熱先進国で長年の実績がある工法で、作業車に積まれた吹き込み専用マシーンから、壁・床・天井裏等に専用の断熱材を吹き込む断熱工法です。短時間で断熱材を入れることが可能で工期を短期間で終わらせる事ができ、新築はもちろん生活しながらに断熱対策ができるため、リフォームの際には大きなメリットになります。

従来の断熱方法は、断熱材を付加する際に使用する釘の保持力が低下し、結果隙間ができ断熱効果が無くなり、住宅そのものを傷める事になります。ブローイング工法で使用する断熱材は単位面積辺りの質量も軽いため建物自体にかかる負担も少なく 、建物の寿命を損ないません。

また、優れた吸音特性を持った断熱材も使用できるため、日常生活で発生する音や、屋外からの音に対して高い防音性も期待できます。さらに、ブローイング断熱工事に使用される断熱材は、国際がん研究機関(IARC)でアスベストのように発ガン性の心配がまったくない製品として認められています。

継ぎ目もなく性能低下もありません

従来の工法では、時間を掛けてカットし丁寧に敷設しても必ず隙間が生じます。また、柱等に使われる木材は2mm~5mm程やせるので、その隙間が熱損失を多くし結露や断熱性能の低下を招きます。

その点、ブローイング断熱工法は上の動画の様に、細かくコシのある断熱材が吹き込まれ、複雑な形状のコンセント部分や筋交い等にも隙間なく施工できますので、断熱性能低下の心配はありません。

また、ブローイング断熱工法に使用される断熱材は、厚く敷き詰めても軽量ですので天井、柱、壁などへ負担を掛けずに、効果的な量の熱材を敷き詰める事が出来ます。

断熱素材の施工状況と断熱効果

■ 導入メリット

  •  複雑な形状にも安定施工
  •  工期の短縮化
  •  断熱厚さを自由に設定
  •  管理コストも削減

断熱性能・環境性能で選べる断熱材

ブローイング系統図

断熱材には様々な種類があり、それぞれ性質が異なります。

環境共生への取り組みとしてダンネツ信州では、断熱材に着目し断熱性能・環境性能、両方の観点から住む人・環境にも優しい家を造るために、断熱材を厳選して使用しています。

豊富な断熱素材の中から、ブローイング工法で使用する当社オススメの断熱材とその特徴、施工時の様子をご紹介します。

スーパーフィル(グラスウール)

サイクルガラスを主な原料とした細繊維・高性能な吹き込み用グラスウールです。
主原料がガラスのため燃えにくい素材です。
天井用、屋根・壁・床用とあり幅広い箇所に使用できます。

スーパーフィル天井施工事例
ブローイング用グラスウール断熱材
SUPAFIL
用途 天井用
密度 (Kg/m3) 13以上
熱伝導率 (W/(m・K)) 0.051以下
※JIS A 9523 認証
スーパーフィル施工事例壁
ブローイング用グラスウール断熱材
SUPAFIL
用途 壁・床・屋根
密度 (Kg/m3) 26以上
熱伝導率 (W/(m・K)) 0.036以下
※JIS A 9523 認証

特徴
ホルムアルデヒドを含む原料を使っておらず、厚生労働省の提示する総揮発性有機化合物の暫定目標値よりも厳しい基準を定める[シックハウス安全性認証]を取得しています。また万が一燃焼しても煙や有毒ガスを発生しません。人体、環境に影響を与える可能性のある難燃材も使用していません。細繊維のため厚くブローイングしても施工箇所への負担が少なくなります。新築、リフォームのどちらの施工にも適しています。

密度13Kg/m3での熱抵抗値
厚さ 熱抵抗値 1袋あたり面積
(mm) (m2・K/W) (m2/袋)
250 4.9 5.1
300 5.9 4.3
350 6.9 3.6
400 7.8 3.2
密度26Kg/m3での熱抵抗値
厚さ 熱抵抗値 1袋あたり面積
(mm) (m2・K/W) (m2/袋)
89(2×4) 2.5 6.7
105 2.9 5.7
120 3.3 5
140 3.9 4.3
200 5.6 3

セルローズファイバー(木質繊維)

天井裏にセルローズファイバーを吹き込んだ後の様子。

燃えにくく、火災時には有毒ガスの発生がありません。

セルローズファイバー(木質繊維)
用途 天井・壁用 吸音/結露防止 分類 木質繊維系断熱材
標準施工密度 天井:25Kg/m³ 壁:45Kg/m³ 熱伝導率 0.037w/m・k
特徴 天然の木質繊維。木質繊維の絡み合いにより空気の層を作る、新聞古紙で作られるブローイング断熱材。 木自体の物質特性として調湿作用があり結露防止が大きな特徴です。湿気容量が大きいため断熱材内部で結露がおきた場合でもその水分を内部で拡散します。繊維の絡み合いにより空気砲ができ、熱や音を伝えにくくします。天然木質繊維のためアスベスト等と違って人体への影響が少なく、ホウ素系薬品処理により防ダニ、防カビ効果があります。

※材料メーカーが変わった際は、熱伝導率が変わる場合があります。

パーフェクトバリア(ポリエステル)

パーフェクトバリアの吹き込み工事が完了した様子です。

弾力性があり、断熱材自体の重さで沈下する事はほとんどありません。
燃えにくく、火災時には有毒ガスの発生がありません。

パーフェクトバリア(ポリエステル)
用途 天井・壁用 吸音/結露防止 分類 繊維系断熱材
標準施工密度 天井:13Kg/m³ 壁:20Kg/m³ 熱伝導率 天井0.042w/m・k 壁0.038w/m・k
特徴 ペットボトルから製造したリサイクル品。ロール状の断熱材として広く使用されていた物のチップタイプ。 車のエンジンルームにも使用される高い吸音性を持つ。自己消火性があり、引火点410℃という高い防火性能持ち、湿気を吸わない高い透湿性能も持っています。ノンホルマリンでアレルギーの要因になる物質を含んでいません。

エスブローウール2(無機質繊維)

天井裏に300mmエスブローウール2を施工した状態。計算した厚みまで均一に敷き詰められた様子がよくわかります。

エスブローウール2(無機質繊維)
用途 天井用 吸音/耐火 分類 繊維系断熱材
標準施工密度 25Kg/m³ 熱伝導率 0.047w/m・k
特徴 主成分をロックウールで構成される無機質繊維系。岩石を1500℃の高温で溶解し、繊維にした断熱材。 耐熱温度は600℃以上で非常に耐火性に優れています。施工時の発塵が少なく、ノンホルマリンでアレルギーの要因になる物質を含んでいません。無機湿繊維系のため高い透湿性も持っています。